それでも歯車は回っていく1 〜ウェルティフル学園編〜

「それはそうと、なぜフィーちゃんの元へ来たのでしょうか?」



ゲキがそれとなく話題を変えた。



「まあファレリア様曰く、四年間最強の称号を手にしたフィーネ様は、今頃大変だろうってことだな。」



おそらく、学生のような感覚で四年優勝した私に様を付けたのだろう。



「というわけで会宮殿(パレス)までお送りします。という建前で、部屋の抜き打ち検査でもしましょうか。久しぶりにあそこでのんびりしたいので。」



部屋の抜き打ち検査!?



「ふふっ。まさか本気にしましたか?二人とも。

抜き打ち検査はしませんが、のんびりしたいのは事実ですよ。せっかくカイラもいることですし、ロビーでいいので。」



そう言ってファレリア様が歩き出すと、その斜め後ろをカイラ先輩も歩き出した。



「行こっか。フィーちゃん。」



私も、ゲキに手を取られて隣を歩き始めた。



この後、会宮殿で色々ありすぎたのはまた別のお話。



こうして私たちにとって最後になった、私は一生忘れられない今日この日は幕を閉じた。



「やっぱり、貴族会に情報くらいは流しておきましょうか。弱みなら一つでも多く握っておきたいですから。」



そう心に誓っていた人がいたことを、私は知らずに。