それでも歯車は回っていく1 〜ウェルティフル学園編〜

だけど突然、後ろへ飛び退いたかと思うと、心臓辺りを抑えていた。



「どうしたの、水神様(あんた)」



半分挑発気味に言った。同情なんてこれっぽっちもない。



「己(うぬ)もまだ、この体を使いこなせていないものでなぁ。」



そういうと、フィーちゃんの右目には水色の紋章が浮かんだ。



「それっ…まさか!?」



間違いなく、授業で習った水精の紋章。


純粋であればあるほど位は高いとされていて、教科書で見た今のヴィーナスを守っているクラフィネイトとかいう水精より、明らかに純粋な水色…。



「今回はここまでじゃな。

まあ己も様子を見にきただけじゃ。いつかまた会おうぞ、若き人間。」



そう言って完全に紋章が消えると、張っていた気が抜けたように、フィーちゃんの体はぐったりとその場に倒れた。



「フィーちゃん!!!」



けど、起き上がったそれは明らかにフィーちゃんで、先ほどまで乗っ取っていた(?)自称水神には思えなかった。