「下賤な人間の分際で、われに問いかけるとは…まあ良い。先に術式が発動できた褒美じゃ。

我が名はコネスト。

水精神(すいせいしん)、通称水神(すいしん)といえばわかるじゃろう?」



水神(コネスト)というのは昔から、聖霊の中でもトップに君臨し続けている水精、その中のトップだと授業で習ったけど、俺は正直言って半信半疑だった。



だとしても、少なくとも目の前のナニカがフィーちゃんじゃないことくらいは理解した。



「それじゃあ、本人からも証言を得たところで、水精だか水神だか知らないけど、フィーちゃんは返してもらう!!」



俺がそういうと、水神の聖域を解除した。つまり、俺の無詠唱発動を可能にしてきた。



「己(うぬ)と人間ではハンデがありすぎる。

なに、精戦祭りでどうこうする気など起きぬ。

他でもないキラエルのためのただの余興じゃ。

殺しはしないし死にもしないから、全力でかかってこい、人間!!」












───刹那



「氷双銃、変換!」



この銃は、昨年ザンが大砲にしたように、術者の思いのままに形式が変更できる。



武器の種類によってはできないけど…。


けど俺が変えたのは、右手側を剣、左側を短い銃だ。