それでも歯車は回っていく1 〜ウェルティフル学園編〜

「会場は別々ですけど、頑張ってくださいね。」



マナに言われると、その頭にポンポンと軽く触れた。



「マナちゃんはさっき、クラン伯爵家にふさわしくないとか、お兄さんみたいに強くないと言っていたね。」



「ええ。事実ですから…。」



少し恥ずかしそうに俯くと、次の瞬間耳を疑った。



「そんなことを気にしていてはいけないよ。」



今までマナは、家の為、兄の名に泥を塗らない為に、辛いことも泣き言ひとつ言わずに努力してきた。



「どうしてそんなことを…。」



「マナちゃんはマナちゃんであって、誰かに縛られて生きているわけじゃない。

同じ貴族の者として、兄を持つ下の子として言うけど、僕は自分のためにやりたいことを見つけることも、大切だと思うよ。」



優しいその言葉に、思いに、マナの心はスゥッと軽くなった気がした。



「先輩の言葉、あくまでアドバイスにさせていただきますよ。」