それでも歯車は回っていく1 〜ウェルティフル学園編〜

「元々、ラナフレム王国第一王女だったお母様は、その身に火精と水精を宿していたと言われています。


精霊を身に宿す者自体近年ではいなかったのに、2種類も持って生まれたお母様は、ほぼ全ての術式を無詠唱で発動できました。


できないことを挙げるなら、全ての武器等の術式と物質変換能力や他人に干渉する読心、憑依術式くらいでしょう。


その強大過ぎた力は幼い頃からある才能と言われるもので、4歳から10年ほど誰とも顔を合わせることも許されず、監禁されていたと聞かされています。


大国とはいえヴィーナスよりは小規模なラナフレムでは、他国に目を付けられ易く小競り合いが多かったのですが、お母様はどんな戦場においても、圧倒的な力の差で勝利をものにしました。


そして最終兵器とまで言われたその精霊量、それを扱う技量に周囲はこんな呼び名をつけました。