それでも歯車は回っていく1 〜ウェルティフル学園編〜

入るといたのは2人だけだった。



「二人もいるなんて珍しいな。」



「ルドガーさん?久しぶりぃ〜。」



おっとりした顔のおっとりした人で金髪、20代くらいの青年だった。



「後ろの子は噂のフィーネさんですね。」



立ち上がりながらこちらへ来た口元を隠したデザインの服を着た鮮やかな緑髪の青年が手を出してきた。



「初めまして。タクトです。

後ろにいるのはマウ・ラック・クラン。

特攻隊(ここ)のみんなはラックと呼んでいるよ。」



口元を隠してはいるが笑っているように見えた。



タクトの後ろにいたラックは近くの棚から何かを漁り始めたが気にも留めていなかった。



「初めまして、フィーネ・アルマイラです。」



その手を握った瞬間だった。



「確かにこれは、噂通りですね。」