「いや…3人とも無詠唱の特殊異能力者なのに、自分は詠唱を必要としているただの異能力者です。

どうしても気が進まなくて。」



みるみる顔が青くなっていったが、シオンが術式を唱えた。



「火精よ、この者に安らぎと温もりを与えよ。

下級術式、気分上昇(テンション・アップ)」



すると少しは顔が良くなったように見えた。



「確かに、3人とフレアくんでは怖いかもしれません。

けれど、2年生の学年トップ2回目っていうのもフレアくんのもつ強さです。

勝ち負けにこだわらないで頑張ってください。

私だって、無詠唱のカイラと戦うのは怖かったんですよ。」



すると抱きしめられたフレアは涙腺崩壊で泣き出してしまった。