それでも歯車は回っていく1 〜ウェルティフル学園編〜

「じゃあその仕事全部フレアくんに回しますね。

庶務長は私ですから。」




シオンは隣にいたフレアに視線を流した。



「別に僕は、シオン先輩の頼みは断る気がないのでいいですよ。」



改めて言うと、彼はフレア・クオーツ。

濁らせたオレンジの瞳に赤のツーブロック マッシュが特徴の1年生だ。



「とりあえず、空いたリクさんの席はまた後日決めるとしましょう。

では残りの生徒会ライフ、頑張っていきましょう。」



その一言で解散となった。



生徒会には特権があり、その一つに、普段は禁止されている校内での術式使用を許可するというものだ。



瞬間移動が使えないものは歩いて、使える者は使って、教室へ向かった。