田んぼばかりの小さな町にある御巫寺。
その寺は代々霊術師の天武一族が治める場所である。
天武一族の当主は現在62代目。16歳の少女で名は桜。
既に両親は他界しており一人寺を維持している。

「天気が良くても今日は何かおきそうだね」

寺の掃除をしていた桜は呟いた。

ふと、一つの気を感じて空を見上げた瞬間ー



強烈な風が吹き荒み、桜の前に人影が現れた。