最後にあなたの唇を






『修斗っ』


笑顔で俺の名前を呼んでくれる沙優の顔が脳裏に浮かぶ。




けど、それはすぐに掻き消されて。



『修斗のバカ!大嫌い!』



泣き叫んだ沙優の姿が頭から離れなくなる。




そんな風にさせたのは俺だって分かってる。


けど、お願いだ、沙優。




もうあんな顔はさせない。


謝って済む話でもないけど、それでも全部全部謝るから。


殴って蹴って、俺を罵倒したっていい。


全部受け止める。






だから、どうか。







──────行かないでくれ。