「だけど、お前は、勘違いをしている。
命が惜しくて言う訳じゃないが、アキは俺を愛している訳じゃない。
大切な友人だと思ってくれてるだけだ」
「いや…私にはわかる。
お前らは互いに愛し合っているんだ」
…アキが、俺を？… そんな筈は…
そりゃ、何度だってそうなればどんなに幸せだろうと考えた。
無理だと頭ではわかりながら、心のどこかで切望していた。
けれど…
こいつに何がわかるっていうんだ。
「少なくともお前は、彼を愛しているんだろ？
その愛が本物なら、命など惜しくはない筈だが…。それともただ口先だけのものなのか？」
「あぁ！俺はアキを愛してるよ。
しかし、俺はお前の犠牲になる気もない。
アキのことも全力で守って…」
