「…お前‥いったい何なんだ!?ここはどこだ?!
アキはどうした?!店に居た人達はどこへ消えたんだ?!」

「まぁまぁ…そんなに慌てるな…。
店に居た奴らは、ちゃんとディナーの続きを楽しんでいるさ」

デイビット伯爵は、低い声でゆっくりと答えた。

「嘘だ!あの時、一人残らず居なくなったじゃないか」


「分かっていないようだな…。
居なくなったのは、お前の方だ。
お前だけが時空を越えたんだよ。
あの店に居た他の奴らには、そのまま何の変化も起きてはいないさ」


「……何を言って…」

ハルは、男の顔をただ見つめたまま、絶句した。