「いやー!良かった!イメージ通り、いや、それ以上のものが撮れました。ありがとう、日浦くん」
撮影当日、カメラの向こうでずっと様子を見ていた彼は、終了した後、大袈裟に絶賛してくれた。
肩を抱いたり、手を握ったりは、外国人特有のフレンドリーなオーバーアクションだと思って、さほど気にはならなかった。
でも、
「首筋にかかる髪がセクシーだね。
やはり髪を伸ばして来て貰って良かったよ」
と、首筋に手を入れられた時には、その仕種にほんの少し嫌悪感のようなものを感じたことを覚えている。
「え?どうして貴方が……」
「悪いね…これが私の本当の姿なんだ」

