店内は暗闇に包まれていた。
戸惑いながら足を踏み入れたアキの背後で、バタンと重い音を立てて扉が閉まった。

暗い店内を用心深く進んで行く。
店の奥の方から、ガターン!と何かが倒れたりぶつかるような音が何度となく聞こえて来る。
少しずつ暗闇に目が慣れて来て、ツリーの灯りを頼りに、店の奥の様子を目を凝らして伺いながら進む。



突然、目に飛び込んで来た光景に、アキは思わず立ち竦んだ。

店の中程にある暖炉の中で燃える火が、異様な光景を映し出していた。



マントを翻し走り回る黒づくめの男達。

その様に呆然としていると…
何とその男達は、アキの目前で一瞬にしてコウモリに姿を変えた。