「あの…もし大丈夫なら…ですけど、握手…して頂けませんか?」
「勿論。喜んで」
ハルが手を差し出したのを見て、「キャアッ!」と声を上げそうになった美希は、その瞬間、梨香から背中を軽く叩かれ慌てて口をつぐむ。
「ありがとうございます!
年末ライブ、行きたかったけど、ハズレちゃったんです。
だから、今日お会いできて、すっごく嬉しいです」
「そっか…。じゃ、もっと沢山の人に来て貰う為に、もっと大きな会場でできるように僕らも頑張らないとね。ごめんね」
「いいえ、そんな事、ハルトさんに謝って頂く事じゃないです!
残念だけど、今日こうして思い掛けなくお話させて頂けたから、また一年頑張れます!
写真集、楽しみにしてますね。またドラマも出て下さいね。」
「うん、頑張るよ。ありがとうね」

