「クリスマス・ディナーも魅力だったけど、ハルの手料理もいいな。うん、久し振りに食いたいかも」


ハルはキッチンに向かい、冷蔵庫を開けたが、その場にしゃがみ込んでガックリと項垂れた。

「あっ、…ダメだ。最近、撮影や年末ライブの練習で忙しかったから、冷蔵庫の中、何もないわ。水とビールしかない…」


ハルはそう言うと戻って来て、甘えるようにアキの肩に頭を擦り付けた。


「何だよ~。ま、いいさ…
もうすぐ朝だし、また考えよ?
で、明日でも明後日でも、別にオシャレな店じゃなくてもいいから、今度こそ二人でディナーしに行こうよ」

「…うん…」