クリスマスはディナーもできず、気分を堪能するどころか、他の誰にも言えない壮絶な体験で終わってしまった。

でも、あの夜、二人で見た “ 特別 なイルミネーション ” は、絶対に忘れることはないだろう。




「あ〜!美味しいディナーの予定だったのに。
オシャレな夜になる筈だったのになぁ。このままじゃ呪われたクリスマスの記憶が…」

「ハル…。それはもう言わない約束」

「そうだったな。ごめん。
でもさ、エネルギー補給しないと、このままじゃ倒れそう…」

「ハル、図体デカイからな。省エネモードじゃ動けないか。
これから出掛ける?夜中だし、ファミレスか飲み屋くらいしか開いてないだろうけど」

「うん…でも腹は減ってるんだけど、外出する元気もないかな…。俺が何か作るか。それで我慢して」