「腹減る訳だよな〜二日も過ぎてりゃ…」
「いや、ハル。そういうことじゃないだろ、どんだけ能天気なんだよ!
…ってことは、もうリハは昨日終わってて、今日がライブ当日だ!」
「うっ、うわ!ホントだ!!
今日25日だと思ってたから、何事もなかったようにしれっと練習に行けばいいんだと思ってたのに」
「25日の練習も、昨日のリハも無断で欠席してるんだ!俺達。
しかも全く音信不通の状態で。
こりゃ、大騒ぎになってるぞ!
すっげえ着信やらラインやら入ってる!とにかくマネージャーに連絡しなきゃ!」
「おっ、おう…そうだな。いや、でも俺、電話ないし」
「あぁ、ハルのスマホは店に置き去りになってるんだもんな。忘れ物として店に保管されてんのかもな…。
俺が、二人共無事で一緒にいるって連絡するよ」
「でもさ…信憑性の全くないこの事情…
どうやって説明する?」
お互いに言葉が出ず、顔を見合わせた。

