そして家族も…。
弟とは子どもの頃、よく喧嘩した。
しかし今では時々一緒に酒を飲み、他愛もない話ができる、いい関係だ。
親には、何か特別な理由でもなければ、わざわざ連絡することもなかった。
“ 便りがないのは元気な証拠 ” などと、昔から言うけれど、
お互いにそれでいいと思っていた。
ましてや、自分の場合は、こっちから連絡しなくてもテレビや雑誌に出ていれば、それで安心してるだろうからそれでいい…と思っていた。
たまには親孝行でもしなくては…と、珍しく思い立ち、母が欲しがっていたバッグをクリスマスプレゼントに買っておいたのに…。
結局、渡しに行く時間もなく、正月に帰った時でもいいか…だなんて思ってたけど…
それもできないって事か…。
地元の友人達には忙しくて最近会えてなかったな…
幼なじみも、バレー部の仲間達も、たまに帰れば全然特別扱いすることなく歓迎してくれた。
沢山の人達に囲まれ、自分がどんなに幸せだったか思い知らされる。
けれど、もう…。
二度と…。

