Phantom (ファントム) ~二人の陽人〜



「君はモデルとして、彼は俳優として、私達はサポートして行くつもりなんだけれど、同じ時期のデビューになると思うから、彼と君に一緒に仕事して貰うことも考えてるんだ。
でもまずは、いろんなレッスンをしっかりして、オーディションを受けることから始めて貰うけどね」

「はい、頑張ります!」


ドアがノックされ、社員だと思われる男性に続いて “ 彼 ” が入って来た。

俺は緊張しながら立ち上がる。



目を合わせた途端、その目力の強さに圧倒された。

俺は何だか頭の中がとっ散らかってしまい、

「デカっ!」

と叫んでいた。勿論目のことだ。
我ながら、会っていきなり挨拶もなく失礼な話だと思った。

本当はただ大きいだけでなく、その奥に佇む何か力のようなものを感じたのだ。
睨まれたとか、そういうことではない。
俳優として売り出すというだけあって、目だけで表情を作れる力のようなものをを持っている…そんな気がしたんだ。