瑠璃色の瞳のあの男…
俺は、あの男に…。


もしかして、アキも奴に命を奪われて?
いや、そんな筈はない。
俺の命と引き換えにアキを生かすと、約束したんだ。


あの時…
確かに感じた首筋の鋭い痛み、
息をすることさえままならない苦しみ、
意識が薄れて行く時の何とも言えない感覚…

全部この身体で確かに感じた。
ちゃんと覚えてるんだ。

真っ赤に染まってる白いシャツの胸元が、それが事実だということを証明している。



しかし、何故か今、こうして自分は生きている。

何故だ!?
どういう事なんだ!?
ただ悪い夢を、見ていただけなのか?


あの男は、選択肢は二つに一つだと言った。
それなら、アキの命が奪われたのか?!