何をこんなに苦しんでいるんだ? 早く目覚めさせてあげたい一心で、ハルはアキの肩を強く掴んで揺り起こした。 「アキ?!…アキ、大丈夫か?!目開けろ!」 やっとのことで目覚めたアキの瞼と頬には涙の跡があり、冷や汗だろうか…首筋や額もじっとり濡れている。 「どうしたんだよ?こんなに泣いてまでうなされて…。余程悪い夢でも見たのか…?」 その様子を見て思わず口を衝いて出た自分の言葉に、異様な違和感を覚えた。 …悪い…夢?…