「二人を例えるなら、ハルは太陽、アキは月みたいだな」

そんなふうによく言われて来た。
自分でもそう思ったよ。

俺にとってハルは、いつも太陽のように眩しく温かい存在で…。
だから、〝月〟の俺は、お前なしでは輝けない…生きては行けないんだよ。

だけど、太陽は、俺だけじゃなく誰からも必要不可欠な存在だからさ…

お前が居なくなっちゃダメなんだ…。


俺は暗闇の中に身を委ねるように、再び目を閉じ、ゆっくりとその場に身体を横たえた。





「アキ!!」

突然、強い力で肩を揺さぶられ、闇の中から光の中へと一気に引き上げられた。

閉じた瞼の向こうが急に明るくなったのを感じる。
さっきとはまるで違う。

瞼はまだ重い。
けれど、ゆっくりと力を込めて、少しずつ瞼を開けてみる。
視界に少しずつ光が射し込む。

完全に目を開けると、心配そうなハルの顔が目の前にあった。