「先輩方の足引っ張って迷惑かけて、コーチに叱られて、それでも励まして貰って、やっとステージに立てて、下手でも何でも自分なりに何とかやり切った…と思えたんです。
観客席からの歓声や声援がすごくて、お客さんの楽しそうな笑顔に自分も笑顔になれて…。
それが僕に向けられてるものじゃないことはわかってたけど、それでもその中に居られることが嬉しかった。
来年は、この中にほんの僅かでもいい、僕の為に来てくれる人がいたらいいな…その為に頑張りたい!
そう思えたんです。
それは全部、アキさん、ハルさん、ここにいらっしゃる先輩方全員のお陰なんです。
だから…。
ごめんなさい、僕なんかが長々語ってしまって…。
何が言いたいかって言うと…
ちゃんと全員揃ってライブがやりたいんです」
最後に涙を溜めながら言い切った松下の頭を、青木が嬉しそうにクシャクシャッと撫で、誰からともなく拍手が起きる。

