そんな関係は、お互いとても心地好くて、決して悪くはなかった。
けれど、俺の中に、いつのまにか違う感情が芽生えていた。

だけど、これだけは、この気持ちだけは絶対に蓋をして鍵をかけて、そこから出してはいけないものだと思っていた。

でもまさかハルも同じように思ってくれてたなんて、全く想像もしていなくて、嬉しかったけど…



だけど……もう遅い。
この気持ちを、受け止めてくれるハルは、もう居ない。

ここに居るのに…
まだ身体は温かいのに…
でも、もう居ないんだ…。



アキの中から、とてもとても大きな悲しみが、堰を切ったように溢れ出し、そして許容量を越えて一気に弾けた。



「ハルーー!!ハルーーーッ!!!」



アキの慟哭が、深い森の中に響き渡った。