モデルの藤崎陽人が、今日来店するのは、打ち合わせの時に聞いていた。
そして、実際にこのドアを通し店内に案内したのも自分だ。
その後に見掛けたあの男性が、日浦陽人だとはその時は気付かなかったが、そう言われてみればそんな感じの背格好だったような気がする。
それに、あの二人が同じ事務所でプライベートでも仲が良いことは世間的にも有名なので、それなら納得できる…
そう考えた。
そして、あの女性達がサングラスを持って来る少し前、ウエイターに聞いた藤崎陽人の突然の不在…。
日浦陽人かも知れないその人物が、姿を消したことと、何か関係があるのか?…
頭の中が混乱し、得体の知れない胸騒ぎに駆り立てられ、ドアボーイは、受け取ったサングラスを持って店内に飛び込んで行った。

