「ね?!凄いですよね!!」

ミルキーは私の顔を見る。

「……うんっ!?そ、そうね?!」

私は否定なのか肯定なのか分からない曖昧な返事をした。

それでもミルキーは満足そうに「はい!!」と言うとまた視線を雑誌に戻し、ぱらぱらとページをめくる。

私は何をしにここに来たんだっけ…??

そうだ、さらさにありがとう。言わないと。でもここにサラは居ない。

「ねぇ、ミルキー、サラはどこにいるの?」

ミルキーは時計を見ながら

「ああ、サラはリビングのキッチンに居ると思いますよー。そろそろお昼なので、一緒にサラの所へ行きます?」

と私に尋ねた。

そこで私はミルキーに案内してもらってサラの元へ向かう事にした。

リビングに近づくにつれて、ふわっといい匂いが漂ってくる。

リビングはアンティークな雰囲気で統一された空間で、私の部屋(サラが私に用意してくれた部屋)とは全く違っていた。

リビングは、しっかりと片付けられていて、生活感が無くなくて、まるでモデルルームのようだった。この部屋のキッチンにサラは居た。