壁にはピンクの小花が散りばめられた柄の白い壁。

白がベースのパステルカラーの棚と、ドレッサー。持ち手はキラッと輝くハートのガラス。

天井から吊るされている照明にはピンク色のふんわりとした傘がついている。そして、

白くて、大きな宝石のような形にカットしてあるガラスの飾りのついたふかふかのベビーピンク色の無地の布団のベッドが置いてある。枕は薄いブルーグリーンで、キャンディの形をしている。両端に薄い水色の大きなリボンがキュッと結ばれている。
布団の上には三日月のフリルのふわふわのクッションが置いてあり、なんとレースの天蓋付きだ。

部屋の中心にはハートのカタチのラグマットの上には、小さなロココ調のテーブル。その脇に白いお花付きのいちごと野いちごの大きな編みぐるみがころんと転がっている。

テーブルの上には活き活きとしたカラフルなドロップのような彩りのガーベラがいけてある。

他にもパステルカラーのドールハウスにペガさせの木馬などが置いてあったり、窓にはバルーンカーテンが付いていて、大きなリボンでくくられている。窓の中心にはサンキャッチャーが付いていて、外から入った太陽のヒカリを吸収して、部屋の中を小さなレインボーのヒカリでいっぱいにしていた。

夢のような空間。


私の隣でミルキーが呆れ顔で

「サラ…アンジュ様を甘やかしすぎでは?」と心配そうに言った。

「私の今までの貯金を費やしたわ!!!」

サラはドヤ顔で目をぎらぎらと輝かせる。

「アホだー!!」
ミルキーはするどくツッこんだ。

私はドアを開けた状態で、十秒ほど固まる。

「アンジュ?」

「アンジュ様?」



「…………わ………。」

「「わ??」

「わぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!可愛い!!!素敵!!!!わぁーーーー!!!」

私はドアの前に置いてあった白いもこもこのウサギの耳付きのスリッパを履いて部屋に飛び込んだ。


部屋に置いてあるもの一つ、一つを見て回る。小物も、細部まで可愛い。ひたすら可愛い。可愛すぎて可愛いしか言えない。

私はひたすら「可愛い!!!」を連呼し続けペガサスの木馬に乗って遊んだり、ドールハウスでごっこ遊びをしたり、とにかくめいっぱい楽しんだ。


サラに何度も「ここ、私の部屋なの?!」と聞いた。

サラはそのたびに嬉しそうに深く頷く。

私は何回も「きゃーーッ!!」と目を輝かせ、跳びあがって喜んだ。