アンジュと記憶都市

「この頃にね、

ニンゲンの存在を信じる数少ない青年のメモリが居た。

賢くて優しくて…人気者だった。その青年は記憶図書館で図書館司書をしながら本を集めていたの。ニンゲンの本を。


彼は見たことのない異世界のニンゲンに夢中だった。


その時思ったの。ニンゲン達が実際に居るのなら、この世界を、記憶都市メモリーを『救える』んじゃないかってね。



彼は古書でオルゴールの存在を知った。




このオルゴールは記憶図書館の秘密の場所に隠してあると。事細かに書かれていた。



それから少し経つと、記憶図書館の館長が亡くなったの。





館長は彼に記憶図書館を託した。早速彼はオルゴールを探し出した。


彼は覚悟した。記憶都市メモリーを救うためにはこの方法しか無いんだ。


どんな事になるかはわからない。前代未聞だから。このオルゴールを使った後の資料は全く無い。


彼は自分の命が亡くなっても構わない。
試してみないと分からないならやるしかない。と思った。


まわりのメモリは反対した。中には彼の事を思って涙するメモリも大勢居た。それだけ愛されていたから…。




でも彼は言ったの。



僕がやらなきゃ誰がやるの?できる事はすべて試してみたいんだ。そうじゃないと僕どころかこの世界のメモリ全て記憶喪失になってしまう。滅びてしまうだろう?と。






彼は説得し続けた。
するとセント様が彼にニンゲン界に行く許可をおろした。

そして彼はニンゲン界へ向かった。