「それにしてもブタウサ、アンジュがもう7歳なんて…時が経つのも早いわねぇ…。あ、時が経ったと言っても、あれから4年しか経ってないか!あははは!!」

「ブッ…?!サラ!!何度もその呼び方をやめてくださいと何度言ったら分かるんです?!私の名はミルキーです!…まぁ、4年、早いですねぇ…。アンジュ様も『メシア』になれる歳になってここに『戻って』これるなんて…。ということはサラも4年歳をとったと言うわけ…ヒィッ!!」

サラさんが鋭い眼光でミルキーを見た。


大きさの異なったイスに3人(?)は座ってお茶を飲んでいた。私は砂糖入りのミルクティー。


さらに、ピンクと水色のパジャマから卵色の袖がふんわりとしたブラウスに、紅い紐のリボン、茶色のベスト、紅いふんわりとしたスカート、白いフリルつきの靴下、紅いパンプスに着替えていて、髪の毛は三つ編みをカチューシャのように結んでいて、頭の上には紅いリボンがティアラのように佇んでいた。


この服はサラが用意していてくれたものだ。髪もサラが結んでくれた。(器用…!)

たしか、服を出す時にサラは「いろんなサイズの服をアンジュ用に用意してなんて、『彼女』が言った時には何を考えているのか分からなかったけど、その後の説明聞いた時は驚いたわ〜。まさか7歳のアンジュにピッタリの服一式使う時がくるなんて思ってなかったけど!来たわね!」
と言って笑っていた。
ミルキーは「そうですよね!感慨深いですね!」とうなずいていた。


あの話は何だったのだろう?

今も二人(?)は私の入れない話題で盛り上がっている。


「あれから4年かぁ…『彼女』元気にしてるといいわねぇ…、はぁ、懐かしい…。あの頃は色々あったわねぇ…。」

サラさんはお茶を飲んで一息ついた。

「はい…。凄く大変でしたよねぇ…それに、あの役員は私、許せません!『彼女』と『彼』は罪人扱いなんて!!手のひら返して!彼らはなんにも悪くないのに!」

「…本当にそうよ!!今でも怒りが湧いてくるわね!!!」


私はミルクティーを啜(すす)りながら二人の様子を眺めた。凄く香りもいいし、甘くて美味しいミルクティーだ。

なのに、話に入れない私は置いてけぼりをくらったような気持ちになる。

話を聞きたいような気もするけど、聞かないほうがいいのかも。オトナ(?)の話はなにかと難しい事が多いのだ。

私は美味しいミルクティーを飲みながら短い脚をぶらぶらと揺らした。