「さて、アンジュ様も、起きたわけですし、さっそく記憶都市メモリーに向かう準備をいたしますか!」





そこで、私はとても重大なことを思い出す。






「待って!!今日は、たしか私の初めての登校日!部屋に私が居ないとママが心配するし、エレメンタリースクールにも行けないわ!!!」



心臓がキューーッと縮こまるような不安で押しつぶされそうになる。







泣きそう…。
目頭が熱くなる。






「あああ!!!アンジュ様ご安心下さいませ!ニンゲン界に戻るときはキチンと元の時間、元の場所にきっちりと責任持ってアンジュ様が困らないようにお送りします!だから…、お願い…、泣かないでー…!大丈夫だよ〜!」


私は安心でぼろぼろと涙を流していた。


ミルキーは私を抱きしめて、私の濡れたほっぺたを
ハンカチで拭ってくれる。

…やっぱり、子供扱いされている気がする…。

でも今回はイヤな気持ちにはならなかった。





むしろ、胸がぽかぽかとあたたかい。











もう少し、このままでいいかな。















このときにはもう、私にとってミルキーは、とても大切な













家族のような存在になっていた。