CHEEKY X'MAS―愛しの生意気エイティーン―



お祭り好きな弟がグループみんなの誕生日を訊いたとき。

変わり者の彼はいつもの笑顔のまま、頑として答えなかったらしい。

みんな最後にはむきになって、あの手この手で聞き出そうとしたそうだけど、彼の鉄壁の笑顔を崩せず。


「自分で成し遂げた功績でもないのに、祝う?

まずその時点で、誕生日というものの意味がわかりません。

祝うなら、親たちが勝手に祝えばいいだけの話です」


困った子だ。

生意気にもほどがある。


と思いきや、そうでもなかった。

案の定、というか。


「わたし、3月末なのよね。

子どものころはイヤだったわ。

学年でいちばん遅かったし、春休みだし」


2人きりのときにわたしが言うと、彼はパッと目を輝かせた。


「それなら、3ヶ月と数日は年齢差が1つ縮まるんですね」


何それ、と思わず笑ってしまった。

ロジカルを売りにする彼らしからぬ発言だ。