CHEEKY X'MAS―愛しの生意気エイティーン―



☆.。.:*・゜


クリスマスイヴのデートとはいえ、高校生を夜遅くまで連れ回すわけにもいかない。

常識的な時刻にお店を後にして、わたしの家へ向かう帰り道。


隣を歩く彼が、何度目かのため息をついた。

わたしは苦笑いしか出てこない。


「何がそんなに気になってるの?」


答えてもらわなくても、だいたいわかるけど。


帰り際、お会計をしてくれたマスターとわたしの会話が引っ掛かってるんだと思う。

珍しくノンアルコールだね、彼氏は年下?

たったそれだけ。

でも、繊細な少年をいじけさせるには十分だったみたい。


「本当に行きつけなんですね、あの店」


軽く唇の尖った横顔が、わたしを見ずに言った。


「一人で気楽においしいお酒が飲めるお店って、けっこう貴重なのよ」