Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】

「あこ?こっち来て?」

真っ白なベッドに腰かけて、あこに手招きをしている。

一歩ずつゆっくり歩いて、ケンの前に立った。

ぎゅっ…
あこを抱き締めた腕は優しく、壊れ物に触れるようだった。

ケンの腕が微かに震えていた。

「あこ…俺から離れていかないよな?」
声まで震えている。

ケンはきっと分かっていたんだ。

今、この部屋であこが何を考えていたのか。

誰の顔が頭に浮かんでいるのか…

『うん…大丈夫だから…』

ちゅっ…

ポスッ……
『あっ…ケン?』

キスをされた後、あこの体はゆっくりとベッドに倒されていた。

ケンが上からあこを見つめた。

「嫌なら…今すぐ逃げて?
じゃないと…もう止められない。」

――ドクンッ…
あまりにも真剣なケンの顔。
男の顔。

そんな顔をされたら、逃げれないよ…

『………いいよ?』
ぎゅううっ。

あこはケンにしがみつく様に抱きついた。

「あこ…」

あこの唇はケンの唇で塞がれてしまった。

優しいけど、
いつもとちょっと違うケン。

激しいキスに知らない男を感じる。

『…ン……!やっ…』

ケンの手が服の中に潜り込んできた。