Snow Drop～天国への手紙～（上）【実話】

『おはよっ！エリ！』
最近の中で一番明るい声であこがエリに挨拶をして座った。

「おはよっ♪
早速一緒に登校ですかっ？(笑)」

エリは、ケンをちらっとみながら微笑んでいた。

『…あ、うん。
朝、家の角のとこで待っててくれてた。』

「ふぅん☆
やるなぁ！ケンのヤツ！」

エリは、安堵したように、あこの横顔を見つめていた。

あこは、後ろの席でｼｭｳとまさととじゃれあっているケンをじっと見つめていた。

ケン…
ケンが居てくれて良かった。

あこは、今日から、ケンと新しい道を歩いて行くんだ。

「ねー！あこー！
もうすぐ冬休みだねぇ…マジでｯ、暇ぁ(笑)」

あこはケンから視線をエリに移した。

『えー、ﾋﾛﾄくんはー？』

「だって、毎日会う訳じゃないし(笑)
毎日会ってたら、ウザくて首絞めたくなるからさぁっ！(笑)」

エリの顔を見るとすぐに分かった。

相変わらず仲良しなんだ。
夫婦漫才は健在らしい。

フゥ…
あこは大きな溜め息をエリに投げ掛けた。
『しょうがないなぁー！！
あこ様が遊んであげよう！(笑)』

「プッ(笑)お願いしますぅー！あこ様ぁっ(笑)」

嬉しい。
いつの間にか、あことエリの微妙な距離もなくなっていた。

「えーっ！！
あこ様ぁ！！アタシもぉー！」

低い声。
あことエリは、後ろの席を振り返った。

「ケン…アンタ、てかキモいよ…」
エリは、綺麗なくせに、キツイ一言をお見舞いするのが得意だ。

ケンの両隣のｼｭｳとまさとまで冷たい視線をケンに送っていた。