Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】

『………早くっ!!』

あこは、両手を大きく広げてあっちゃんを見つめた。

まるで、赤ちゃんがだっこをせびるように。

あっちゃんは、優しく笑って、あこを抱き上げた。

「しょうがねぇなぁ!
泣き虫…わがままあこ!!(笑)」

あ…!!
今、あこの事、けなした!!いつもみたいに…

『あっちゃん?
あっちゃん?………………ッ…グスッ…
あっちゃぁんっ…』

涙であっちゃんの顔がぼやけて見えない分、何度も何度も、あっちゃんの名前を呼んだ。

ちゅ…

あこのほっぺにあっちゃんの唇が触れた。

「あこ、これからデートしよっか?
どっか行きたいとこあるか?」

あっちゃんのあこを見つめる目は、いつもより優しくて、なんだかくすぐったい。

『………海っ!』

あっちゃんと付き合う事になった海。

「あこの辛い事は全部俺が背負って生きていく。」
あの日、二人で再スタートした海。

「はぁーっ?さみぃよっ!!(笑)
でも、しょうがねぇから連れてってやるよ!
あこはワガママだから大変だぜ…(笑)」

そして、車に乗り込んで海に行った。