Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】

あこの体はその言葉に反応したかの様にこわばってしまう。

《やっぱり…
やっぱりそうなんだ…
助けて、あっちゃん!!嫌だよ…》

急に涙が溢れ出した。
涙が頬を伝うと同時にサングラスをかけていた男が言った。

「シュウさん!
この子…確か、アツシさんの女っすよ!」

「やべぇよ、降ろした方がいいって!
…後が怖ぇーよ。」

「なぁ…。」

あこを押さえ付けている4人の男が小声で話ながらあこを覗き込んだ。

《どういう事!?
あっちゃんの知り合いなの?》

「…ハァッ?!マジなのかよ?
俺、んな事、有美から聞いてねぇぞ!」

―――!?
あこは自分の耳を疑った。
…今の名前。

『有美さんっ!?
一体なんなのっ?離してよぉっ!』
あこは大声で叫んだ。

…ぐぐっ…

『いっ…いたっ…』

男達は、あこの叫び声に反応したのか、押さえ付けている力を強めた。