Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】

《痛いっ…》

体がカタカタと震え出した。
脇腹が削がれてしまったように痛む。

あこの恐怖はピークに達していた。

「おっ☆震えてるー!かぁわいー(笑)」
さっき、雪が邪魔でぶつかってしまった、ガタイのいい男がニタニタと笑っていた。

「オイ、大声出すんじゃねぇぞ?
出したりしたら、脇腹殴るどころじゃ済まされねぇぞ?」

あこの口をぐぐっっと手で押さえ付けている男があこを睨んだ。

…コク…

あこは静かに頷いた。
もし、大声を出して暴れでもしたら…どうなってしまうのか。
あこは怖くてただ頷いてしまう。

あこの口を塞いでいた手が剥がされた。

『ンッ…ハァッ…ハァッ…』
力一杯呼吸をした。

「…………!」
あこの顔を見て男達は一瞬固まってしまった。

サングラスをした男が口を開いた。

「オイ…この子…」

サングラスごしにあこをおどけた様子で覗き込んだ。
あこの両足を押さえ付けている金髪の男があこを覗き込んだ後に、運転席の男を振り返った。
「…やべぇよ!
俺、聞いてねぇよっ!」

運転している男がイライラした様子で怒鳴った。「何だよ!早くやっちゃえよっ!」

…ビクンッ