Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】

当たり前だ!!

あこは、本当で自分の身長にコンプレックスを抱えていた。

中学生の時。
修学旅行で行った遊園地…

皆はジェットコースターに乗れるのに、あこだけ身長が足りなくて、ただひたすらに、皆がジェットコースターから降りて来るのを待っていた。

しかも、たった1人、ベンチに座って。

高校の時だって…
コンビニで雑誌を立ち読みしていたら、背の高いカップルに、

「アレ何処の私立小学校の制服~?
ウケるんですけど~!!」

…と、指さされる始末。

身長の事では常に嫌な思いをして来た。

出来る事なら、身長の話は避けて通りたい。

『フン!最低…』

あこはすねた様にヒロトくんを睨みつけた後、プイッっと横を向いた。

デリカシーの無い人!
本当、許さないんだからっ!!

「あ~ぁっ!私、知~らないっ!!」

「マジかよ~!やべぇよ~!マジでキレてるしっ…」

エリは、しどろもどろになっているヒロトくんを、これでもか!!って位に笑い飛ばしている。


ふわっ…

ん?
体が軽く…?

何?何なの?

――――!!!!?