Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】

あっちゃん…
あこはバカだよね?

本当はね…
あの瞬間、あこは、あっちゃんに恋をしました。

…そんな事にすら気付けなかったなんてね。

「そっか!人見知りってヤツかぁ?
まぁ…エリもあこちゃんも、アツシの車に乗りな!!
ドライブ行かねぇ?」

ヒロトくんが、あのギラギラと黒光りしている車を指さした。

ひぇ~!!
やっぱりあの車はアツシくんの!?

「は~いっ!!
あこ、行こうよ!!」

『えっ?あ、あぁ…うん!!』

ガチャ…

あこが車の助手席から降りるなり、駆け寄って来たのは、ニタニタと笑うヒロトくんだった。

「うわ~!!マジでちっちゃ~!!
あこちゃんて、身長いくつよ~?ヒャハハハ!!」

ケタケタと笑うヒロトくんに小さく腹が立った。

ムカッ…

いくらエリの幼馴染みでも許さないからね!!

『最低…』

あこは、ヒロトくんをキッっと睨みつけながら、ボソッっと呟いた。

「ヒロト~…それ禁句!!
あこの最大のコンプレックスなんだけど~!!」

さっすが!!

エリはあこの事なら何でも分かってるねぇ!

エリの一言で、ヒロトくんが急に焦り出した。

「…えっ!!マジッ!?
あこちゃん、ごめん!!!怒って…ますね…ハイ…。」