Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】

「そう…そうなの…うちはね、病気でね、癌だったの…2年前にね。」

『癌!?』

「そう…あの時期は大変だったわ、アツシも卓もグレちゃってねぇ~フフッ…」

弱々しく微笑むおばちゃんが、少しだけ小さな女の子に見える。

「あ~もう!その話は止めてくれよ!!人生最大の汚点だし!」

あっちゃんは、カレーライスを口へ運びながら笑い飛ばした。

『そうだったんだ…』

病気…癌…

きっと、おばちゃんは辛かったよね。

大切な人が、病に犯されるなんて…

あっちゃんも卓ちゃんも、辛過ぎてグレちゃったんだね…

肩を落としたあこに、おばちゃんは気を使う様に笑った。

「あっ、でも今はもう大丈夫よっ!ね?アツシ?…あこちゃんと付き合ってからのアツシったら、とっても優しくなったのよ~!!

あこちゃんのお陰ね!」

『おばちゃん…』

急に心がフッっと軽くなった。

「だーっ!!何か恥ずかしくなって来たし!俺、トイレ!!」

「こらっ!アツシったら、食事中よ!!」

「ヘッ…うるせぇっ!!」

おばちゃんをけなす様に笑うあっちゃんは、凄く優しい目をしていた。