Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】

「ヒロト!あこの事知ってるのっ!?」

エリは、今日2度目の驚いた表情をした。

「おぉ、知ってる!
だって、中学ん時お前らいっつも一緒に居たろ?

しかも、お前ら結構目立ってたしな!
名前くらい知ってる!」

へぇ、あこ達、何か目立つ様な事したっけ?

まぁ…中学生のくせに化粧してたのなんて、うちらくらいだったしね。

ある意味、目立ってたのかもね…


「どーでもいいけど!私の親友なんだから、手ぇ出さないでよねっ!!」

「おぉ……ってか、俺…あこちゃんに嫌われてる?

さっきからずっと睨まれっぱなしなんだけど~!へこむわぁ~!!」

目を両手で覆って、幼い子供の様に泣き真似をするヒロトくん。

ヤバ!!
いつもの癖が…

どうしてこう、愛想笑いの1つも出来ないんだろう…

とりあえず、謝っとくかぁ…。

『あっ…違うの!違います!!
……ごめんなさい。』

あこが慌てて謝まると、ヒロトくんは、整った顔をクシャクシャにして人なつっこい笑顔を見せた。

「…オイ、ヒロト?」

その時、ヒロトくんの後ろに立っていた、友達がヒロトくんの右肩をポンポンと叩いた。

「あ、こんばんは~!!エリです!」

エリは、ヒロトくんの友達にペコッっと、軽く会釈をして、そして笑った。

エリは人見知りなんてしない。

そこが羨ましい。

あこが座っている助手席からは、ヒロトくんの友達の胸辺りしか見えない。

なんとなく…
なんとなくだけど、ヒロトくんよりも背が高い感じがした。

すると、ヒロトくんは、元々高いテンションを更に高くして話出した。