ピーンポーン



「はぁい」



もう随分聞き慣れたすーちゃんのお母さんの声。



「来てくれてありがとう。」




すーちゃんのお母さんは今までになかった柔らかい表情でそう言ってくれた




「さあ、上がって」




「おじゃまします」




私達は靴を脱いですーちゃんの仏壇がある部屋へと向かった




「すーちゃん…」



そこには無邪気に笑う幼い子どもの笑顔




生きていれば、私達と同い年。




だけどそれは12年前の今日に壊れてしまった







「純恋が亡くなってからもう12年も経つのね……」




すーちゃんのお母さんはポツリとつぶやいた