コンコン 30分ぐらいすると 「如月さ〜ん」 「はい」 陽気な看護師さんの声に私は返事をした ドアが開くと、思った雰囲気とは全く違い 重い空気がそこらを包んだ 「花恋ちゃん、私は花恋ちゃんの担当医師の櫻田です。」 担当医師だという男性が私の前に現れた 櫻田、春樹… 「それで…花恋ちゃんの腫瘍なんだけどまだ初期段階だから早めに手術をしたいんだ…」 手術………… でも… 「あのっ、私…。両親がもう他界してしまっていて手術費を出せるかどうか…」