別れるための28日の蜜日

律人が食べないなら頑張って夕食を作る事はない。途中のコンビニで弁当を買って帰った。

「んー?あれ?ないのかなぁ‥‥」

お弁当のついでに買ったフルーツ缶は、今時珍しく缶切りがないと開かないタイプだった。なんで!?って感じだ。
それより、買う時に気付かなかった私が、なんで!?だけど。

キッチンをあちこち探したけど、缶切りは見つからない。やっぱりないのかなぁ。最近、缶切り使う缶詰めってあんまりないし。

でも食べられないとなると余計に食べたくなる。

どうにか開けられないか、と考えていて思い出した。去年、引っ越しを手伝った時に見た律人の多機能ナイフ。缶切りも付いてたはずだ。
確か、使った事ないんだよなぁとか言いながらデスクの引き出しに入れていたのをみた記憶がある。

よし!と決心して、律人の書斎に入る。何度も入った事はあるけど、仕事関係のモノも沢山あるだろうからなるべく入らないようにしてた。もちろん、律人がいない時に入るのは初めて。

「お邪魔しまーす」

誰もいない部屋に声をかけてそぉっと扉を開ける。