「ま、とにかく……学校終わるまで待つしかねぇーな」

「うん、そうだね……」


頷いた時だった、タイミングを見計らったかのように、グゥゥ〜っと、お腹の虫が鳴る。


「あっ……」


慌ててお腹をおさえて、なっちゃんの顔を伺うように見ると、バッチリと視線がかち合う。


なっちゃんに、き、聞かれてた……?

やだ、恥ずかしすぎるよ……っ。

絶対からかわれる!!

ドキドキしながらなっちゃんの言葉を待っていると、


「そういやー忘れてたけど、俺ら朝飯食って無かったな。着いたら飯にしよーぜ」


「えっ、あ、うん……」


あれ、てっきりからかわれるかと思ったのに。

なっちゃんってば、意外と紳士……。


「にしても、その状況で腹鳴らすとか……ぶっくく……はははっ、肝座ってんなっ」

「うぅっ……」


やっぱり紳士じゃなかった!!

デリカシーなさすぎだよ、なっちゃんっ。


私は恥ずかしさで泣きそうになりながら、両手で顔を覆ったのだった。