そこはルート1沿いでコンビニ、ファミリーレストラン、入浴施設など兼ね備えたところで長距離トラックが休憩所として利用できるように広い共用駐車場があった。

絵里子さんの青いクーペが入るのを確認して駐車場に入り車を止めた。

すぐに車を降りて絵里子さんの車に向かう。
さっきと同じように運転席の窓を開けてもらう。

「すみません、突然」

彼女が戸惑っているのがわかる。

「絵里子さん、もしかして、前に言っていた夜のドライブですか?」
「え、えっと、そう…です」

「少し話がしたいんですけど。車でいいんです。俺の車か絵里子さんの車、どちらにしますか?」
拒否はさせないとわかるように早口で強く言うと

「あ、あの、じゃ、私の、で…」
さっさと助手席のドアを開けて乗り込んだ。

「強引にすみません。どうしても少し話をしたくて」

「あの…どうしたんですか?」
両手を握りしめて俺をじっと見つめていた。

「怖がらないで下さい、何にもしませんから。少し話がしたいんです。勝手にしゃべりますからね」
絵里子さんは黙っている。

「いつも、1人で車で泣いているんですか」
「え」
隣で息をのんだような気配がした。

「さっき、見つけた時、泣きそうになってた。先月も見たし。もっと前、夏の前にも見かけた」

隣で身動きせず固まっているようだ。

「何で…」

「たまたまですけど。この車は目立つし」

しばらく沈黙が続いた後、ふぅーとため息が聞こえた。
「見られていたんですね。夜遅い時間だし大丈夫だと思ってました」

「絵里子さん、たまには支える側じゃなくて支えられる側になってもいいんですよ」