探し者

当たり前。
ごく普通の事だ。

「さっき、咲希に聞いたの。咲希、メールなんて送ってないって。」

みどりは、咲希の一人称が『私』なため、疑っていた。

「そうか。」

2人並んで、ぼんやりと教室を眺めた。

「なんか、優里に悪いことしたかな。」

零がボソリと言った。