探し者

これは、全て私の恨み。

あの日、あの時、あの瞬間。

私ね、痛かったんだよ。

躊躇なく押された背中。
階段に何度も打ち付けられて。
何が起きたのか、分からない。
分かるのは、痛みだけ。

理不尽に死んだ私は、恨みばっかりあった。

いくら謝ったって、もう、遅いんだから。
私、許さないから。

存在価値を否定されて。
『嘘つき』の濡れ衣まで。