冬休みが明けると、受験、卒業までもあっという間なのだろうな。

相変わらず教室の中は、ピリピリとした空気が充満している。もちろん寒さのせいではない。


そんな中で突然、浅倉と別れたとヒロから告げられた。特に突っ込んで聞いたわけじゃないのに、ヒロは一部始終を話してくれる。


どうやら、振ったのは浅倉の方だという。受験が終わるまでは距離を置こうと言われたそうだ。

成績が落ちていたのはヒロだけではなく、浅倉も同じだった。


別れることで逆に、勉強に集中できなくなるのではないかと思ったけど、その心配はいらないようだ。

二人の関係は友達ということで、全く口をきかないわけではない。つまり、お互いのダメージを最小限にとどめた結果なのだろう。


無事に二人とも合格して、まだお互いを好きだったら再び付き合おうという話らしいが、そんなに都合よくいくものだろうか。


それでも今はそれを望みに、二人とも頑張っているのだそうだ。